セネガルでは、ガラスに描かれた絵が時々売られています。
職人が働いている工房で「ガラス絵」体験ができるという話を聞き、私の住むところから3時間ほど離れた町へ行ってきました。
そこには、個人で働く職人の工房がいくつも集まっていました。
ここでは工房がそのまま売り場になっていました。
体験では、職人にアドバイスをもらいながら1つ作品を完成させました。
まず、私は職人さんが描いた絵の下書きの中から1つ好きなものを選びました。
下書きの1つに「キリン」のデザインがありました。
キリンは黄色くて好きな動物なのですが、セネガルでキリンを目にすることはありません。
せっかくなので、実際に前にセネガルで見たことのある「ラクダ」と、セネガルのビールに描かれている「ガゼル」の2匹のデザインを選びました。
その脇にはセネガルにたくさん見られる「バオバブ」の木が描かれていました。
下書きの上にガラスを重ねて、黒のインクでガラスに線を入れます。
次に、バオバブの木を黒で塗ります。
塗った部分を乾かすのに30分くらい待つ必要がありました。
待っている間には、なんと!
職人が作ってこれから売り出す商品の色塗りの手伝いをしました。
顔の色塗りです。
私が初心者なんてことは、その職人は全然気にしていませんでした。
さらに、背景の色(黄色)を先ほどの裏側に塗ります。
塗る部分が終わったら、再び乾かし作業です。
乾かすためにできることは「待つ」ことのみでした。
待っている間は、昼飯を食べ、猫を眺めていました。
乾いたら、次はカラフルなセネガル布を選びます。
そのセネガル布を、動物たちの部分に裏から貼り付けます。
そうすると、ガラスの透明の部分からセネガル布のカラフルな柄が見えるというわけです。
完成までに時間は、3〜4時間かかりました。
感想は、色ぬりよりも乾かす時間が長い!
そこはセネガル。
ゆっくり乾く時間を待つのも醍醐味です。
最後は、枠に入れて完成です。
ガラス絵が出来上がるまでを体験できて、職人の地道な作業を知りました。
工程を見るということは、汗をかいて作り上げる、苦労の部分を見るということです。
完成するまでにどれくらい時間がかかるか、色塗りの細かさ、色の作り方など、作品を見る視点が増えました。
次、ガラス絵を見かけたら、見方が変わっているはずです。
セネガルのアートにふれることができました。