自分道 Jibun-Dou

アフリカはセネガル。青年海外協力隊。

143 ラマダン、わたしの砂糖はどこ?

5月から始まった30日間続くというラマダン(断食)の終わりが見えてきました。

 

とはいっても、私は断食してません。

食べ物をある程度我慢できても、水を飲まずに耐えることはかなりきつい!

強い信仰心がないと、とてもできないことだと思います。

 

今日、家の近くのセネガル料理屋が開いていたので行ってみました。

断食の期間は、店は通常閉じられているからです。

「今日は何のメニューがありますか?」

「・・・ないよ。」

とおばちゃんが寝ている大仏の姿勢で答えました。

やはり断食期間はご飯を作っていないようなので、あきらめて昼飯を家で作りました。

 

ラマダン期間中、何人かに言われたウォロフ語(セネガルの言葉)があります。

「アナ サマ スゥクル コール?」

 

訳すと、

「アナ(どこ)サマスゥクル(わたしの砂糖)コール(ラマダン)?)

=【ラマダン中のわたしの砂糖はどこ?】です。

 

この質問は一体何なのか聞きました。

 

同僚女性

ラマダン期間は、物の差し入れをするの。

 砂糖はどこ?って人に言うけど、砂糖以外の食べ物や服なんかでもいいのよ。

 私は、旦那の親にニワトリを差し入れするわ。」

と言って、授業中にクラスの子供にそのニワトリを持たせ、近所にある親戚の家まで届けさせていました。

 

同僚男性

「目的は、相手を助けること。

 ラマダン中の、夕方はいつもよりたくさんの砂糖を消費する。

 人によって違うけど、1㎏の砂糖を渡す人もいれば、20㎏という大量の砂糖を渡す人もいる。お金を渡して、これで砂糖を買いなさいっていうこともありだよ。」

 

断食中の人同士助け合うためにお互い言い合う合言葉のようなものでした。

その話を聞いた後、

私は家にある食べ物を差し入れで、断食している人へ渡そうと思いました。

外を歩いているとき、

「アナ サマ スゥクル コール?」と知らない人に言われました。

私は食べ物を持っていたので渡しました。

そうすると、もらえるとは思ってなかったみたいで目を丸くして驚かれました。

 

とても感謝され、名前はなんだ?どこに住んでいるんだ?と話が続きました。

「助け合い」を大事にしている文化だなと感じました。

 

ラマダンは今週で終わります。

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たまに、タクシーなどの乗り物に小さい子供の靴が結ばれていることがあります。

何回か見かけて、おまじない的なものかな?と思い、

「これは何?」

と聞くと、

「落し物だよ。」

と一言。

子供が片方の靴を落とすことがよく起きているだけのようです。

そして、その落し物は飾りのように吊るされていることが多い。