私たちボランティアが住む家は、JICA(ジャイカ)の決めた条件によって決められています。
特に「セキュリティ」面が考慮されています。
セネガルのボランティアが住む家は、家族用マンションの1室、または、一軒家のどちらかです。
そこで、ボランティアは1人暮らしをします。
私が住む家は、家族用マンションの1室です。
1人暮らし用の物件というのは、私の町には存在しません。
基本的にセネガル人は家族と一緒に住むのです。
家族用部屋なので、使っていない部屋があります。
放置してしばらくすると、窓の隙間から入ってきた砂が溜まっていきます。
広いのはいいけれど、その分掃除の手間がかかります。
セネガルでは、まだ完成していない家に人が住み始めることがあります。
例えば、
1階部分ができたら、1階に人が住み始める。
2階部分を作り始める。
2階部分ができたら、2階に人が住み始める。
3階部分を作り始める。
3階部分ができたら、3階に人が住み始める。
というように、完成次第、その部分に人が住み始めます。
このあるあるは、一軒家でも起こっています。
私のセネガル人の友達は、部屋ができたから一軒家に住み始め、この間、床のタイルを張ったばかり、と言っていました。
住み始めてから、各部屋のパーツが揃っていく、という流れのようです。
屋上ができていない家は、一見、人がまだ住んでいないようで、実は人が住んでいるパターンが多いです。
この写真の家もまだ未完成ですが、人は住んでいます。
家作りをしている過程を道を歩いていると見ることがあります。
その全てが人力で行われています。
2人1組でセメントを固めて、ブロックを1つ1つ作っています。
高い所へ上げる時は、滑車にひもをかけて、これまた人力で上げています。
人の力だけで家作りをするため、家の完成までに時間がかかります。
日本のように地震がなく、工事途中に崩れる心配が少ないので、完成前でも住むことができるのだと思います。
直射日光を浴びながら、ブロックを作り、地道に1つ1つそれらを重ねて家を作っている作業は見ていると果てしない過程に見えます。
家作りの仕事は、セネガルでは暑さも含めて忍耐が試される仕事です。