私が住む町ルーガは首都から約200Km離れた地方にあり、のんびりとした雰囲気に包まれています。
日差しが刺さる砂の上を歩いていて、周りに建物が何もないと、自分1人だけの無音の世界を歩いている気分になります。
暑い中歩くことに体が耐えられるようになっています。
町のシンボルというほどの建物はなく、似たような景色が続きます。
マルシェ(市場)一帯は、人が多く集まり、にぎわいを感じます。
そのマルシェのはずれには、かつて使われていたと思われる「駅舎」があります。
敷かれた線路は、長く続いていておそらく他の町まで伸びています。
各地方にも線路の名残が見られます。
砂がとにかく多いセネガル。
線路はとうのとっくに、砂でそのほとんどが埋まってしまっています。
そこを走っていた列車は存在していません。
そのことを考えると、相当前に使われていたことが分かります。
駅舎の中には、切符を点検していたような場所があります。
中は、落書きされていてぼろぼろ。
ただの人の通り道と化しています。
どれくらい昔のものかは分かりませんが、昔の姿のまま残っている建物は、かつてそこにいた人たちを想像させます。
日本では地震があるため、古い建物は耐震工事などで手が加わったり、補修されたりされるので、人工的な雰囲気になってしまうことが多いです。
セネガルは地震がないため、このような古い建物はそのまま放置されているのです。
かつて列車が走っていた線路ですが、首都ダカールでは、再び駅を立て直していて、新しく列車が走るらしいという情報を聞きました。
これから首都で列車がどれだけ再発展していくか楽しみです。