自分道 Jibun-Dou

アフリカはセネガル。青年海外協力隊。

186 値札がない

数字。

 

セネガルの子供たちが生活の中で「数字」を目にすることは、日本の子供たちに比べてとても少ないです。

例えば、買い物をする時、日本でスーパーに行けば、商品には必ず値札が付いています。

それを見て(500円持っていたら◯◯を買える。)みたいな計算をします。

 

私の住む町のマルシェ(市場)では、野菜が大量に並べられていますが、値札が一切ついていません。

買う時に売っている人から値段を聞いて買うことになっているからです。

学校には時計はどの教室にも置かれていません。

普段から数字に触れる経験が少ない環境なのです。

 

セネガルの学校では、習う数字の範囲が日本とは違います。

 

セネガル:1年生「0〜20」   2年生「20〜100」

  日本:1年生「0〜100」 2年生「100〜10000」

 

低学年だと、全然習う数字の範囲が違うことが分かります。

 

セネガルの2年生の教科書を見てみると、

「21・22」「23・24」「25〜29」「30〜34」

というように、習う数字がそれぞれのページに分けられているのです。

 

はじめは2つずつの数字、途中から5つずつ数字を学ぶことになっているのです。

この教え方に私は最初とても驚きました。

「今日は21と22の2つの数字だけ勉強します」

みたいに、教える数字が決まっているのです。

 

日本の感覚からすると、すごく進みが遅く感じるのです。

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これはセネガルの教科書です。

 

フランス語の教科書(緑)は何冊ありますか? →22冊

算数の教科書(黄)は何冊ありますか?    →21冊

という問題が書かれています。

 

その下の問題は、

15+6=21

と書かれています。

 

なんと、答えまでその日に習う数字なのです。

これでは答えが簡単に分かってしまうのです。

(子供たちは計算してるのかなぁ?)と思ってしまいます。

 

そして、今日、21と22を勉強したら、明日は23と24を勉強するのです。

日本人は、数字を見る環境にいる分、無意識に数字に強くなっている可能性が高いと思います。