算数の授業で必ずといっていいほど、
最初に「暗算」を2、3問解かせるのがセネガルの主流です。
暗算を習慣にすることはいいことだと思います。
だけど、暗算になっていないケースがあります。
2年生では、たし算の暗算が出されます。
「15+2」
暗算の中でもすぐ分かる計算です。
できる子はいるのですが、
結構な子が暗算ではなくて、線を書いて計算するのです。
||||||||||||||| + ||
15と2で、1つ1つ数えて17、ってな感じで。
位に分けて考えれば、
15+2の「5+2」で7。
10足して、答えは17。
これができれば、線で書いて数える計算から解放されるはずです。
日本と比べて、位に分けて数をみる感覚が身についていない子が多いです。
筆算を書くと、位がずれてしまう子が多いです。
原因の1つに「道具を使った活動が少ない」ことがあります。
日本の1年生は、おはじきやブロックを全員が持っていて、1人1人がそれぞれ使います。
セネガルの低学年の子は、教室の1つの道具を1人が数えるのを周りの子は見ているだけという時間が多いです。
1人1人が道具をもっていないのです。
たまに、全員が数えるための道具がそろっているクラスもあります。
それらは「売られているもの」じゃなく、「自然のもの」や「捨てるはずのもの」を集めたものです。
この工夫はなかなか良いと思います。
左 「バトネ」と呼ばれる数え棒。これは市販の物。
右 ペットボトルのキャップ。
左 植物や木の破片。
右 あめの棒。
私は同僚と協力して、子供たちが、1人1人道具を使った授業をすることを広める活動をしています。