自分道 Jibun-Dou

アフリカはセネガル。青年海外協力隊。

189 暗算じゃない

算数の授業で必ずといっていいほど、

最初に「暗算」を2、3問解かせるのがセネガルの主流です。

 

暗算を習慣にすることはいいことだと思います。

だけど、暗算になっていないケースがあります。

 

2年生では、たし算の暗算が出されます。

 

「15+2」

 

暗算の中でもすぐ分かる計算です。

できる子はいるのですが、

結構な子が暗算ではなくて、線を書いて計算するのです。

 

||||||||||||||| + ||

15と2で、1つ1つ数えて17、ってな感じで。

 

位に分けて考えれば、

15の「5+2」で7。

10足して、答えは17。

 

これができれば、線で書いて数える計算から解放されるはずです。

日本と比べて、位に分けて数をみる感覚が身についていない子が多いです。

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筆算を書くと、位がずれてしまう子が多いです。

原因の1つに「道具を使った活動が少ない」ことがあります。

 

日本の1年生は、おはじきやブロックを全員が持っていて、1人1人がそれぞれ使います。

セネガルの低学年の子は、教室の1つの道具を1人が数えるのを周りの子は見ているだけという時間が多いです。

1人1人が道具をもっていないのです。

 

たまに、全員が数えるための道具がそろっているクラスもあります。

それらは「売られているもの」じゃなく、「自然のもの」や「捨てるはずのもの」を集めたものです。

この工夫はなかなか良いと思います。

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左 「バトネ」と呼ばれる数え棒。これは市販の物。

右  ペットボトルのキャップ。

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左 植物や木の破片。

右 あめの棒。

 

私は同僚と協力して、子供たちが、1人1人道具を使った授業をすることを広める活動をしています。