セネガルでは服の「仕立て屋」が欠かせない産業として成り立っています。
地方の私の住む町の中心には、びっしりと仕立て屋が並んでいます。
私は布屋でまず布を買い、仕立て屋でシャツや小物を作ってもらうのです。
仕立て屋にも当たりはずれがあります。
前に(この店どうかなぁ?)と入った仕立て屋がありました。
作ってもらったシャツの作りが雑で、サイズが合わなかったので行くのをやめました。いきなり良い仕立て屋に出会うのには運が必要なのです。
「腕がいいかどうか」は大事なポイントだけど、「人あたりがいいか」というのはもっと大事です。
注文を理解して仕立て屋のところへ私は常連となっています。
セネガル人からはよく、
「セネガルでは、仕事が全然ないんだよ。」
という言葉を聞きます。
仕事をしている人を見ていて、仕事半分、休み半分という人は多いです。
仕事にどっぷりという働き方ではなくて、客が来たら仕事をするみたいなスタンスです。
例えば、私の友達の仕立て屋ははじめ3人で仕立て屋をしていたそうです。
だけど、最近仕事場を自宅に変えて、1人で仕事をし始めました。
この人は、注文が入ったら受け付けるけれど、それ以外はのんびりと生活を送っているように見えるのです。
ゆったりとした時間を過ごしていけたらいい、という自由な生き方を感じます。
自分に合った生き方をしている人が多いからか、物事を楽観的に見る人が多いように思います。
そのためか、セネガル人は基本的に時間の使い方がゆったりなのです。
仕立て屋では、火で熱するタイプのアイロンが使われています。
これは、各家庭でもそうで、ガスの火で熱する人もいれば、炭に火を起こしてから熱するアイロンを使っている人もいます。