人を頼る。
これはバスが混んでいるときに起きる現象です。
セネガルではバスの中で切符を買います。
バスの中には切符売りが1人います。
その人にお金を払うのですが、混んでいると身動きが取れません。
売っている人のところまで移動することができないのです。
そんな時に「リレー」が始まります。
新しく乗ってきた人の小銭をみんなが手渡しでバトンのようにしてリレーしていくのです。
そして切符売りの人までお金が渡ると、今度は切符が復路をリレーされてきます。
そして、無事はじめの人のところまで切符が届けられるというわけです。
その場に居合わせた知らない人同士が協力する光景です。
私が真ん中辺りにいる時は、小銭を受け取ります。
周りの人が渡したように、私もお金を次の人へリレーします。
「渡して」と言ってくる人もいるし、
(渡してくれ、分かるだろ?)と無言で差し出してくる人もいます。
日常であるお金のリレーは、助け合うのが当たり前という価値が底にある文化です。
知らない人でも、無条件の信頼の上でお金を託すというセネガルならではの常識です。
平和な生活の一場面です。
ちなみに、
バスは、同じコースを走る路線バスになっています。
日本の路線バスと違うところは、大きく2つあります。
1 好きなところで止めることができ、好きなところで降りていい
2 時間が適当だから、適当に待って乗る
といったかなりゆるいルールで、バスは運営されています。
首都ダカールで、安全対策(防犯、テロ、健康)の研修がありました。
首都までは、長時間タクシーにゆられます。
行きのタクシーの上には羊が積まれていて、一緒に移動しました。
時々「ヴェェ」と声が上から降ってきました。