自分道 Jibun-Dou

アフリカはセネガル。青年海外協力隊。

199 ノコス

友達の奥さんがセネガル料理を作っているところを見せてもらいました。

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時々訪れるこの家のキッチンは、大体2畳くらいの広さです。

今回の料理は「ヤッサギナー」というセネガルの定番料理でした。

 

ヤッサは「玉ねぎソース」、ギナーは「鶏肉」という意味です。

 

米はすでに炊かれていて、鶏肉もすでに油で調理されていました。

これらは下準備で、玉ねぎソースはこの後に作ります。

ソースを作る前に、臼(うす)の中へ、玉ねぎ、調味料、そして、セネガル料理に欠かせない唐辛子を投入します。

そして、杵(きね)を使って「ノコス」します。

 

ノコスというのは、これら投入したものを杵で粉々につぶすという意味の言葉です。

そもそも日本でこの粉々につぶす作業は見たことがありません。

が、セネガルではどの家でもこのノコスが料理の過程としてあります。

この作業は、床でやります。

 

ノコスした後、粉々にされたものを使ってソースを作ります。

できたソースをかけると、ヤッサギナーが完成します。

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ヤッサ(玉ねぎソースがけご飯)の味付けは、セネガル料理の中でも家庭によって味付けが少しずつ異なります。

 

この友達の奥さんが作るヤッサギナーは、スパイシーでやや濃い目の味付けなので、私にとってかなりの当たり飯です。

とにかくうまい!

そして、ドカンッと肉がのっているので、食べ応えは抜群です。

 

時々、めちゃくちゃ酸っぱい味付けのヤッサに出会いますが、その時はハズレ飯です。

 

このキッチンには、水道が付いていません。

セネガルのキッチンでは水道が付いていないということがよくあります。

ポリタンクに汲んだ水だけで料理を完結させていました。

セネガルでは、水は限りある状況下で作ることが当たり前となっています。

 

この臼(うす)と杵(きね)を使って、どこの家でもノコスしている音が毎日聞こえてきます。