私はある人のことを勝手に「畑師(はたけし)」と呼んでいます。
私の配属先である教員養成センターは、小学校が夏休みの7月〜9月の間も開講しています。
私は平日ここへ通っています。
今の配属先の建物はわりに新しい建物で、ちょうど1年ぐらい前に他の場所から引っ越ししてきたそうです。
建物の周りには広〜い土地があります。
その広〜い土地には、去年(2018年)、雑草が生えているだけでした。
今年(2019年)になって、
植物を植えて水やりをし、さらには、野菜を育てる場所となりました。
その作業をしている人が「畑師」です。
その人と初めて会ったとき、
「君は俺の友達だ!」
という急な流れでその人と友達になりました。
セネガルでは、歳がひと回り以上離れていても、
「やぁ友達!」
と言ってくる人が多いです。
日本ではあまりなじみがないですが、個人的にはこの感覚が好きです。
その人は、
広〜い土地に、植物を植えて、水やりをしているので、私は職員として雇われているのだと思っていました。
その人から話を聞くと、給料はもらっていないことが分かりました。
なぜ、その人の家の近所でもないこの土地で水やりをただでしているのか?
話を聞いていくと、交換条件だということが分かりました。
その交換条件とは、
畑師が、
【広〜い土地の植物の水やりなどの世話をする】代わりに
【空いている土地を自由に使ってよい】
という条件でした。
「お金」の代わりが「土地」というわけで、なんだか感心しました。
こういうのが「win-win」という条件です。
炎天下の中、給料をもらわず、野菜を育てる畑師の地道な農作業は、とてもたくましいです。
その人が育てたピーマンを紹介してくれました。
からっからな土地で、野菜を作るのは大変なはずです。
最近は、雨季のため、雨の日が増えてきました。
雨が降ると、水やりの必要がなくなり、一気に植物が伸びはじめます。
大きなハサミを持っていたので、
「何するの?」って聞くと、
「切るのさ。」って。
雑草も同時に伸びるため、結構大変な時期のようです。
無給だけど、土地の世話をして、育てた野菜を家族に持っていったり、
市場でその野菜を売って稼ぎにしてて、なんだかいいなぁ。