セネガル人の同僚と会話をしていた時。
会話の流れで「少しずつね。」と私が言うタイミングがありました。
その時私は、
「Graduellement.(グラデュエルモン)=少しずつ」
とフランス語で言いました。
でも、私の発音が悪かったのか伝わりませんでした。(よくあります。)
なので、よくセネガル人が使う
「ンダンク・ンダンク=少しずつ」
とウォロフ語で言いました。
そうすると相手は、
「あぁ、Pas à pas.(パザパ)ね=少しずつ」
とフランス語で返してきました。
その人は続けて、
「英語だと、Step by Step(ステップバイステップ)だね!」
と英語で言ってきました。
フランス語のpas(パ)と、英語のstep(ステップ)は、どちらも「一歩」という意味があります。
そして、
「日本語では、何ていうの?」
と聞かれました。
私は、
「一歩一歩!」
と答えました。
その人は音の響きを楽しむように、明るく
「Ippo、Ippo!」
と言いました。
どの国の一歩一歩(=少しずつ)も、同じ単語を繰り返す言葉で出来ていることが、比較されて分かりました。
違う国でできたはずの言葉なのに、言葉が作られる考え方が一緒なところに、共通点を感じました。
砂道を歩いていたら、
ビーチサンダルの鼻緒(はなお)の部分がポキっと壊れました。
「ありゃ、どうしよ。」
と私が独り言を言うと、
「セネガル人はこうやるんだよ。」
と友達がそのサンダルを手に取りました。
友達は、仕立て屋なのでアイロンを持っていました。
熱したアイロンでプラスチックを溶かして、くっつけてくれました。
「直ったよ。」
と渡してくれました。
(ビーサン買い替えかぁ。)とすぐに思った私の頭に、1つ知恵を授けてもらいました。
こんな風に、セネガル人は生活の知恵を使って、物を長持ちさせて利用しています。